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ジュリア・スプリントのインジェクション化

【 旧車達の未来 】 ”教祖の想い series-01 ”


私達は日頃、お客様の愛車をお預かりしてそのメンテナンスを行うのを生業としていますが、それは単に整備をしたり故障を直したりするだけでなく、お客様が愛車と快適に過ごすことができるようお手伝いをすることだと思っています。

私達が得意としているイタリア車はガレージに持っているだけで楽しい(それも一つの楽しみだとは思いますが)のではなく、やはり走ってこそ楽しいクルマだと思います。
そして、現代の路上で不自由なく乗ることができることが一番で、過去のWRC参戦のノウハウや今までのメンテナンスの経験から始めたデルタのリセットプログラムも、単にデルタを初期化するのではなく、現代の交通事情やお客様の乗り方に合った近代化のオプションプログラムを組み込んだものであるのは、私達がそのクルマの持つ本来の魅力を減ずることなく、毎日ストレスなくデルタを楽しんで欲しいと願っているからに他なりません。

QGS001.jpg

そんな中にあって、あるお客様から愛車の近代化の依頼を受けることになりました。
このお客様はポルシェ911、ランチア・デルタに加えてこのアルファ・ロメオ ジュリア・スプリントと様々なクルマをお持ちなのですが、当初のきっかけはランチア・デルタの近代化プログラムを試していただいたのがきっかけでした。

それはデルタが設計された時代から大幅に進歩した現代の制御デバイスを用いたエンジンマネジメント系のモディファイで、AFCというサブコンピュータを使って通常のエアフローメーターで測定する以上の精度で、エンジン回転数毎に混合気のセッティングを行うことにより、そのエンジンの最適なパフォーマンスを引き出したり、EVCと呼ばれるブースト圧を電気的にコントロールするユニットを使ってターボチャージャーをより細かく制御したりするものです。
私達がこれらのプログラムを採用したのはセッティングの自由度が高いということで、これらのユニットを用いて独自のセッティングを行うことにより、デルタのパフォーマンスを引き出すプログラムがお客様に支持されている理由だと思っています。
そしてこの効果にご満足いただき、更にご依頼いただいたのが今回のジュリア・スプリントのインジェクション化というものでした。

QGS002.jpg

ご承知のように、ジュリア・スプリントは伝統のアルファ・ロメオの4気筒DOHCエンジンを搭載し、ノーマルでは40φのキャブレターを2基搭載し、そのレーシーなエンジンフィールは多くのファンを獲得しています。
しかし、一方でキャブレターはそれが正しくセッティングされていたとしても、冷間時の始動が面倒であったり、全ての回転域において最適なパフォーマンスが発揮されないという部分もあり、電子制御技術の進歩により殆どのクルマがキャブレター方式からインジェクション方式に代わって来たのはご存知のとおりです。
お客様はこのジュリア・スプリントをインジェクション化することにより、日常でより乗り易くするだけでなく、このエンジンの本来のパフォーマンスをより引き出すことができるのではと考えてご依頼いただいたのです。

さて、ここで私達が考えたのは、インジェクション化というのは単なる方法で、お客様の望んでいるのは上記の乗り易さとエンジン・パフォーマンスの向上という2点であったということです。しかし、エンジンそのものに大幅に手を入れてしまうと、この珠玉の4気筒DOHCエンジンが持つ魅力を殺いでしまう可能性があります。
あくまで、「ジュリア・スプリントであること」を大切に残す方向で、私達にどういったアプローチができるかを検討することになりました。

QGS004.jpg
(アルファ・ロメオSpider Sr.4のインジェクション)

一番手っ取り早い方法はアルファ・ロメオSpider Sr.3/4のインジェクションユニットをそっくり移植する方法でした。しかし、それは単にインジェクションに交換しました・・・というだけで、本来お客様が求めていたソリューションには程遠いと考えました。移植するインジェクション機構にしてもすでに20年以上前の設計で、現代の進歩した制御とは程遠いシステムなので乗り易くはなるとは思いますが、それだけの結果しかもたらさないでしょう。また、部品も中古を使用しますので耐久性に関しても安心できません。

QGS003.jpg

最終的に私達がご提案した方法は、新たに4連スロットルを作成し、センサー類を新設してインジェクション化し、さらに最新のコンピュータ制御でそのセッティングを行うというものでした。これなら乗り易さだけでなく、エンジンの味を残しつつパフォーマンスを向上させることができます。
お客様にもご快諾いただき、早速作業にとりかかることにしましたが、言うは易し・・・で、その作業はその殆どのパーツがワンオフの製作となってしまいました。

続く~~
”教祖の想い series-01 ”2012/06/27

イタリア車 教祖
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